新年明けましておめでとうございます。
新たな年、2025年度が始まるにあたり、本年が皆様にとって実り多き一年となりますことを祈念いたします。
昨今の社会情勢を振り返りますと、2024年度は引き続き経済の回復基調が見られる一方、急速な物価上昇や人手不足など、
私たち建設業界全体にとって厳しい環境が続きました。特に原材料の高騰は業界全体のコスト構造に大きな影響を与え、さら
には持続可能な環境づくりの観点から脱炭素化や労働環境の改善も喫緊の課題とされています。このような課題が山積する中
で、2025年度は私たちにとって更なる変革の年と位置づけられます。
まず、建設業界全体として、持続可能な開発目標(SDGs)やカーボンニュートラルの実現に向けての取り組みが加速して
います。特に塗装業界においては、環境負荷の低減を実現するための「エコペイント」や「低VOC(揮発性有機化合物)塗料」
の導入が急務となっており、これに伴う技術革新も重要です。こうした環境対応型の技術開発は、私たちの業界が持続可能な
未来に貢献し、次世代へと引き継いでいくための大きな使命と考えております。
また、人口減少と高齢化が進行する中で、担い手不足がますます深刻な問題となっています。建設業界全体が多様な人材の確
保・育成に力を注いでいるのに加え、塗装業界としても積極的に若い世代に訴求し、魅力ある職場づくりを進めることが重要で
す。具体的には、働きやすい労働環境の整備や技術力の向上を図るとともに、デジタル技術の活用による生産性の向上や業務効
率化に取り組むことが、今後の競争力強化に不可欠です。
一方で、建設業界においても新たな課題が生じています。アスベスト対策や化学物質の新たな規制により、施工現場における
安全基準が厳格化され、使用する材料や技術の見直しが必要となっています。これらの規制に対応するため、私たちは安全管理
の強化や技術研修の充実を図り、環境と安全を両立させた施工を追求することが求められます。引き続き、業界の一員としてこ
れらの課題に真摯に向き合い、お客様に安心して選んでいただける企業を目指してまいります。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。
佐野塗装株式会社
代表取締役
佐野 範宜